天邪鬼な私に、宣戦布告されました

思わず顔がほころぶ。

パチパチパチ。

「さすが。彼氏の応援は力になりますね」

お店の人が笑いながら拍手する。

「えっ、いや、彼氏じゃないです!」

一瞬だけ――颯斗の手が止まった気がした。

「ふん」

と小さく鼻を鳴らし、何事もなかったように次の指示を待っている。

興味なさげな横顔。

「颯斗、ありがとう」

照れくさくて、声が思ったより小さくなる。

颯斗は一瞬だけこちらを見る。

「……別に」

素っ気ない一言。

でも、さっきより少しだけ声が柔らかかった気がした。

そのまま何事もなかったように、大きなハサミを手に取る。

今日、二回目の飲み口の印付け。

赤く柔らかいガラスに、慎重に刃を当てる横顔はやっぱり真剣で。

(ほんと、ずるい)