三人で花火を見上げていると、コツコツと石段を登ってくる人影が見えた。通れるスペースはあるのだけれど、私は立ち上がり端に避けようとする。
その時、その人と目が合う。上品な白っぽいワンピースを着て、肩からカーディガンを掛けている。
「亜子ちゃん?」
「おばさん? どうして……」
私は目を見張った。そしてすぐ、大和の肩を揺する。
「大和、お母さん」
すると和花を膝の上に乗せたまま、視線だけ向ける。
「ああ、母さん。来てくれたんだね。父さんは?」
「あの人は頑固だから……置いてきたわ」
「そっか。でも、きっと来てくれるって信じてる」
大和は知っていたのだ。驚いて大和を見る。すると申し訳なさそうに「ごめん」と言った。
「亜子に期待させたくなくて話してなかったんだけど、両親のこと七夕祭りに誘ったんだ。孫に会えるラストチャンスだぞって」
「ラストチャンスって……」
そう聞き返す。
「これ以上、亜子とのんちゃんを待たせたくないからさ」
大和は迷いのない目をしていた。入籍を先延ばしにせざるを得ない状況に責任を感じていたのだろう。きっと苦肉の策だったのだ。
その時、その人と目が合う。上品な白っぽいワンピースを着て、肩からカーディガンを掛けている。
「亜子ちゃん?」
「おばさん? どうして……」
私は目を見張った。そしてすぐ、大和の肩を揺する。
「大和、お母さん」
すると和花を膝の上に乗せたまま、視線だけ向ける。
「ああ、母さん。来てくれたんだね。父さんは?」
「あの人は頑固だから……置いてきたわ」
「そっか。でも、きっと来てくれるって信じてる」
大和は知っていたのだ。驚いて大和を見る。すると申し訳なさそうに「ごめん」と言った。
「亜子に期待させたくなくて話してなかったんだけど、両親のこと七夕祭りに誘ったんだ。孫に会えるラストチャンスだぞって」
「ラストチャンスって……」
そう聞き返す。
「これ以上、亜子とのんちゃんを待たせたくないからさ」
大和は迷いのない目をしていた。入籍を先延ばしにせざるを得ない状況に責任を感じていたのだろう。きっと苦肉の策だったのだ。

