ちょっと天然の女子はきらきらでピカピカになる

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 家に戻ると、水着は洗濯され、陰干しされていました。お母さんが、洗濯してくれたようです。
 
 フグちゃんが、こちらを見ています。

 かっわいい! 

 私が、まだ乾いていない、ひんやり水着に着替えていると、

「アユなの?」
 
 裏庭からお母さんの声がしました。

 私は、水着姿で、裏の部屋の掃き出し窓の所に立ちました。

「そうよ。また、泳いでくるから」

 お母さんは、麦わら帽子をかぶって、裏の畑の手入れをしていました。

「コウも一緒なの?」

「うん。お姉ちゃんの友だちも、リクちゃんもいる」

 私はそう言ってから、ドン・ジョンソンでおにぎりをいただいたこと、自分が倒れたことを、さらりと話しました。
 お姉ちゃんがカッパーさんに相撲しようと誘われたことは、夕飯の時に、ゆっくり面白く話そうと思って、黙っておきました。

「倒れたんなら、泳いだりしないで、おとなしく、コウと一緒に日陰にいなさい」

「うん! わかった!」

 全然、わかっていなかったけど、私は元気に返事しておきました。
 泳ぐし、お姉ちゃんと日陰にいるつもりもありません。

「ドン・ジョンソンには、お礼に、野菜を持っていくわ」
 
 お母さんの足下のカゴには、ほどよく熟したトマトやピーマン、ナスがいくつも入っていました。
 
 私は、水着の上から、黒のTシャツを着て、黒の短パンを穿きました。
 重ね着というか、カモフラージュというか。
 
 ビーチサンダルに足をつっかけようとしたら、そこにアゲハチョウがとまっていて、私はドキリとしました。

 見ようによっては花飾りにも見えます。
 
 でも、私にはちょっと……。

「アゲハさん、お願いです、私、それを履いて、川に行きたいの」
 
 私は、そっと言いました。

 すると、アゲハチョウは、そっと飛び立ってくれました。

「ありがとう」
 
 私は小さな声で言いました。