総長は、私にだけ甘すぎる。

次の瞬間だった。

彼が一歩前に出る。

――たったそれだけで、周囲が黙った。

「その女には触れるな」

冷たい声。

でも、はっきりしていた。

守る、というより命令だった。

私はその場で動けなかった。