総長は、私にだけ甘すぎる。

「……」

「……」

沈黙。

周りだけがざわついているのに、この席だけ音がない。

私は横目で彼を見る。

彼は窓の外を見ていた。

まるで私なんて存在していないみたいに。

そのとき。

小さな声が落ちた。

「昨日のこと、忘れろ」

「……え?」

彼は動かないまま続ける。

「関わるなって言ったはずだ」

胸がざわつく。

じゃあなんで、ここにいるの?