総長は、私にだけ甘すぎる。


「やめろ……!」

黒崎蓮が初めて声を荒げる。

その瞬間、咲良の中で何かが“繋がりかける”。

呼吸が止まる。

「……私、誰」

その問いに誰も答えない。

ただ黒崎蓮だけが、苦しそうに目を閉じた。

そして、小さく言った。

「……ごめん」

その言葉は、初めての“罪”だった。