俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

「ふうん、そーなんだ」

「そーだよ。なんか言いたいことあるならハッキリ言えよ」

「いや、逆に春田が言いたいことがありそうだなーと思ってな」

「い、言いたいこと? 言いたいことなんて、別にないけど?」

「じゃあ、告ってた笹本には?」

「は、笹本に? ……まあ、幸せにしてやれよ、ってことくらい?」

「なるほど、百瀬に幸せになってほしいわけだ」

「まあ、栞奈とは一応中学からの仲だし? 友だちとして心配なわけで」


 もやもやっ。


 まただよ。

 やめろよ……今さらこんなの、いらないっつーの。


 栞奈は、笹本と幸せになるんだよ。

 そんで、俺は俺で、ちゃんと運命の恋を探し出す。


 今さらこんな感情……遅すぎだし。

 今になってこんなこと言ったって、もう手遅れだし。

 俺の運命の恋は別のところにある。絶対に。


「よしっ、そんじゃ最後の夜、語り明かしますかあ!」

 夏目が、ビッグサイズのスナック菓子の袋を俺のベッドの上で開封する。


「いや、なんで俺のベッドの上で開けるんだよ!」

「まあまあ、固いこと言わずに」

「僕もみんなで食べようと思って買ってあったんだ」

「奇遇だな。俺もだ」

 などと言いつつ、秋山と冬島まで俺のベッドの上にお菓子を広げ始めた。


「だから、自分とこで食えって!」


 ……まあ、いいけど。


 そう思った瞬間、思わず口元が緩む。


「とりあえずこれでも食っとけ」

「これもおいしいよ」

「俺のオススメはこれだ」

「だから一気には食えないって!」


 それから俺たちは、もうすぐ朝日が昇るという時間まで、他愛ない話で笑い転げたり、ニワトリが先か卵が先かくらい答えの出ない問題について真剣に議論したり。とにかく一晩中楽しい時を過ごした。