俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

「ただいまー」

 部屋に戻ると、三人が俺の方を一斉に見た。


「おかえりー。なんかいいもん買えた?」

「ご当地パッキー」

 手に持ったパッキーをみんなに見せる。


「って、それ京都限定のじゃん。大阪土産じゃねえのかよ!」

「いいじゃん、別に。昨日京都行ったんだしさあ」

 自分のベッドにどさっと腰を下ろすと、帰ってくる途中で買ってきたペットボトルの栓を乱暴に開けて、口元へと運ぶ。


「そうそう。さっきさ、百瀬が告られてるとこ見たって話してたんだけど――」

「ぶはっ!」

「あっぶねえなあ」

 げほげほっとむせる俺に、非難の声を浴びせる夏目。


「おまっ……おまえが悪いんだろうが!」

 たしかにあのタイミングなら、反対側の通路の先で夏目が立ち聞きしていた可能性だってあったわけで。

 こいつ、あのときわかってて「どした?」とか俺に聞いてきたわけか。


「やっぱ気になってんだ」

 夏目がニヤリとする。


「別に気になってねえし」

 手に持ったペットボトルを一気にあおる。


 飲み干してから三人を見回すと、哀れむような目で俺のことを見つめていた。


「な、なんなんだよ、その目は」

「大丈夫。みんなわかってるって」

 そう言って、夏目が何度か首を縦に振る。


「だからっ、気になってないって言ってんじゃん」

「じゃあ、百瀬さんが誰かと付き合い始めてもいいってこと?」

 秋山にそう聞かれ、うっと一瞬言葉を詰まらせる。


「……当たり前だろ? めでたいことだよな」

 平常心を装って、そっけなく答える。