気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


この女、「あなたみたいな男性」を2回も言いやがった。

「場数が違うって、そんなに沢山の男と関係を持ったのか?」

「見当違いなことを言わないでください。」

女は光沢のあるエナメルのハンドバッグから小さな箱を取りだし、そこから一枚の名刺を俺に差し出した。

そこには「結婚相談所LOVE×3(ラブスリー)カウンセラー保土ケ谷都(ほどがやみやこ)」と丸いフォントで印刷されていた。

「結婚相談所?カウンセラー?」

俺が名刺を読み上げると、その女・・・保土ケ谷都は言った。

「はい。私が手掛けるお客様の成婚率は97パーセント。私は『LOVE×3』のエースカウンセラーなんです。」

保土ケ谷都が初めて俺に見せた、誇らしげに咲く桜のような笑顔は、悔しいが最上級に可愛かった。