「ぶっちゃけ、都ちゃん、タイプだろ?」
「・・・・・・。」
「おまえ、学生の頃からああいう学級委員長みたいな女が好きだもんな。そのくせ、いちいち反抗して嫌われる。32歳にもなって同じようなことを繰り返して、広大君は馬鹿なのかな?」
「黙れ。複数人の女と同時に付き合っている、おまえにだけは言われたくない。」
正直惜しいことをした、と後悔している。
あんなストライクゾーンど真ん中の女とは、そうそう出会えない。
今日は奇跡的な日だったのに。
嫌ってなんかいないのに、誤解されたままなのは、釈然としない。
どうしても会いたいという訳では決して無いが、こういうことははっきりさせておかないと、どうにも落ち着かない。
俺は右手に握った保土ケ谷都の名刺を、じっとみつめた。



