ぼーっと王子達を見送っていたら、不意に肩を叩かれた。


「なにぼーっとしてるの?休憩入って良いよ。」


先輩のおばちゃんに言われて、休憩室へ向かう。
 
「お昼でしょ?一緒に食べようよ。」


同い年の同僚が、スーパーのお弁当を買ってきた。


「うん、食べよう。」


私はロッカーから、自分のお弁当をだした。


「毎日お弁当作るなんてすごーい。さすが主婦ぅ。」

「ていうかさ、節約、節約、笑。」

私は無理矢理笑って見せた。実際、生活苦しいもん。あーあ、ため息。

お弁当食べながら、私は王子の事を考えていた。


「なにぼーっとしてんの?」


「ん?ああ何でもないよ。」


「またまたー、新しい彼氏でもできた?」


「えー、まさかね。そんな暇ないよ。子供で手一杯だし。笑。」


そんな事話しながら、昼食が終わる。