「今日は仕事が終わらなくて保育園のお迎え遅くなっちゃって。」


突然、話し掛けてきた彼の顔を見ながら言った。


「そうだよ。あのね、ママお迎え遅くなってね先生に叱られたんだよ。」


「もう、余計な事言わないの。」


超恥ずかしいな。すると、彼が笑いながら言った。


「良いですね、いつも仲良さそうで。」


袋に詰めた品物を手渡しながら、またにっこり笑った。
袋を受け取りながら、顔が熱くなるのがわかった。


「ありがとうございました。また、どうぞ。」


彼に見送られて、コンビニをでた。息子を自転車に乗せ、家へ急ぐ。
自然にため息がでた。


「ママどうしたの?」


信号で停まった自転車の後から、息子の手が延びて私のお腹に回した。
保育園で叱られてしょげていると思ったらしい。


「何でもないよ。さあ、今日は何食べる?」


「うーんとね、からあげー!」


一応、心配してるんだ。子供って純粋で可愛いな。
この子は、私が守ってやらなくちゃ。父親の分まで…。