家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 明莉の胸が、歓喜に震える。

 これ以上の幸せはない、とまで思った。

 巳影がもう少し顔を寄せて、明莉のくちびるに触れる。

 今度はベッドの上でキスが交わされた。

 甘くて情熱的なキスを受け止めながら、明莉は手を持ち上げる。

 巳影の背中にそっと回した。

 ワイシャツの布地を、きゅっと握り、抱き着く形になる。

 触れた背中は分厚くて、しっかりとした骨格で、大人の男性なのを肌で感じ取れた。

 巳影のくちびるはやがて明莉の頬に、鼻に、額に……と、あちこちに触れ始めた。

 明莉の肌のすべてを知りたいとばかりの触れ方に、明莉はくすぐったさと、幸せを同時に感じてしまう。