家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 そう言われて、明莉の胸の熱は今度こそ爆発した。

 カッと体が発熱したように熱くなる。

 彼が求愛してくれる言葉や行動の中に、これほど熱い気持ちが詰まっていたのを初めて知った。

 彼はただ、ワンナイトの相手を気に入ったからプロポーズしてくれたのではないのだ。

 ワンナイトはきっかけにすぎなかった。

 そう、とても幸運な再会と、芽生えた愛情のきっかけだ。

「明莉。改めて言おう。今の俺の中には、あの頃のほのかな想いと、再会してからきみを愛するようになった想いが両方ある」

 きゅっと明莉の手を痛くない程度に握り、巳影が真っ直ぐに見つめてくる。

 明莉は胸が熱すぎて、感情が溢れそうになる気持ちを抱えながら、見つめ返した。

「その二つの想いを受け止めて、結婚してくれないだろうか?」

 あまりに大きな想いがこもったプロポーズに、もう耐えきれずに明莉の目から涙が零れた。

 これほど想ってもらえたと知ったら、これまで『同居する家族として好き』だと認識していた感情は、あっさり覆った。

 自分の中の気持ちが、単なる『好感』ではなく、『愛情』に変わるのを、明莉ははっきりと認識する。