家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 怪我としては、太腿の骨折。

 すぐにでも手術をするのが理想的ということで、手術の予定日は明日だ。

 そして手術結果や術後経過によるが、推定入院期間は一ヵ月弱……。

 命に別条はないとはいえ、手術は必要だし、その後もそこそこの長期的な入院なんて、大変な事態である。

「……そっか。じゃあ、私もお手伝いに来ようか?」

 一通り聞いた明莉は少し考えて、申し出た。

 父が眉を寄せて、申し訳なさそうな顔になる。

 ベッドでは母も同じような表情だった。

「いいのか? それほど家から近くもないし、今は仕事も探しているんだろう?」

 気が引けた顔で言われたが、明莉は笑顔を浮かべた。

 大切な母がこんな大変なことになって、一人娘として、なにも協力しないはずがない。

 それに父は仕事がある。

 つきっきりになるわけにもいかないだろう。

「大丈夫。仕事はまだ決まってないし、再就職についても、巳影さんに相談してみる」

 だからはっきり答えた。