(完結)家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 明莉は驚いてしまった。

「え! ありがとう……!」

 目を丸くしたが、すぐに胸が熱くなる。

 感動の気持ちで手を出して、受け取った。

「本当は産まれてから贈るべきだけど、すぐ使ってもらえたらなって……先走ってごめんね」

 美花はちょっと気まずそうだった。

 確かに出産祝いは産まれたあとに贈るのが一般的である。

 でも明莉にとって美花はもう、『友達』とくくっておくのも勿体無いくらいの近しい仲だ。

 だから『たくさん使ってほしい』という気持ちがかえって嬉しい。

「そんなことないよ! ありがとう! 開けていいかな?」

 よって否定して、改めてお礼を言った。

 断ってから、袋を開ける。

 中には白い箱が入っていた。

 ベビーグッズのメーカーのものらしい。

 焦げ茶色のリボンが掛けられた箱は、透明フィルムの窓が付いていて、開封しなくても中身が見えた。