(完結)家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

「美花さん。本日はお越しいただき、ありがとうございます。受付も引き受けてくださって、大変助かりました」

 明莉と美花のやり取りが一段落したあと、巳影からも挨拶をする。

「いえいえ! 私でできることなら、なんでもやりますよ! なにしろ明莉と巳影さんのお式ですからね!」

 巳影のお礼に、美花は笑みを浮かべて、とても優しいことを言ってくれた。

「ありがとうございます。見守ってくれる方がいて、心強いです」

 だから巳影も笑みを返した。

 明莉はその間に、同じテーブルの友人らと楽しげに話していた。

 やり取りを見ただけで、みんな心から明莉を祝福しているのが巳影にもわかった。

 主に美花と同じ、小学校、中学校の友達なのだという。

 つまり中学校の友人は巳影にとっても同級生ということになるが、ちょっと悔しいことに、巳影は彼女たちのことはほとんどわからなかった。

 明莉とだって、部活の繋がりくらいしかなかったのだから、仕方がない。

 でも彼女たちは好意的に接してくれた。

「偶然の出会いが同級生だったなんて、運命!」

「私、クラスの男子と話してるの見たことあるよ! すごくカッコ良くなったねぇ!」

 そんなふうに言われて、巳影は照れてしまった。

 明莉はこんなに優しい友達に囲まれているのだ。

 巳影にとっても、とても嬉しいことである。