(完結)家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 挙式のあとは披露宴だ。

 本当なら夕方まで時間を取りたいところだが、妊娠後期の明莉のために、短い時間で済ませることにした。

 お色直しをした明莉はピンクのボリュームドレス姿になり、巳影もネイビーのタキシードへ着替えた。

 たっぷりの花やレースで彩られた淡いピンクのドレスは、明莉の肌や雰囲気に、よく似合った。

 体を冷やさないために、素材や雰囲気を合わせた白のボレロも、かわいらしい印象だ。

 腕を組んで入場した二人は壇上に収まる。

 乾杯の音頭で、披露宴がスタートした。

 歓談の時間、二人はまず、明莉の両親の元へ挨拶に行った。

 来賓のテーブルを、二人で回るのだ。

 テーブルには人数分の料理が並んでいる。

 短時間なので軽いメニューにしたが、こだわって選んだランチだ。

「とても素敵な式だったわ」

 両親や親族の席へ着くと、明莉の母が、黒留袖姿で噛みしめるように褒めてくれた。