家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 明莉もすぐ言葉の意味を察したようだ。

 また照れた表情になる。

 明莉は妊娠中なのだから、そういった行為は望ましくない。

 深く触れるのは、無事出産して、体も落ち着いたら、ということだ。

「うん。……約束、ね」

 明莉は恥ずかしさから、少しためらったようだ。

 でもそのためらいすら、巳影には可憐で愛おしく映る。

 そして二人にとって、特別な言葉を言ってくれるから、巳影が受け取る愛おしさはもっと募った。

「ああ。約束だ」

 改めて明莉の背中を引き寄せて、抱きしめる。

 この愛しい人を、これからもずっと離さない。

 約束はもう、巳影が誓うだけではない。

 二人を結び付ける、大切な繋がりなのだ。