家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 そして翌朝。

 早朝に巳影から連絡があった。

『今、新幹線に乗った。八時過ぎには東京駅に着くから、九時には美花さんのお宅へ行けると思う。住所を聞いても良いだろうか?』

 巳影は本当に始発の新幹線に乗ったらしい。

 明莉は心底、ほっとした。

 一緒に早起きをしてくれて、連絡を待っていた美花も同じだったようだ。

「付き添っていたいけど、九時だともう出てないといけないかな」

 あとは三時間ほど待つだけだ。

 美花は大いに気にかかっている、という顔で言ったけれど、美花の家まで来てもらえたら安心だ。

 その通りに明莉は答えた。

「大丈夫。オートロックの中で待つから」

 それを聞いて、美花の頬は緩んだ。

「そうしておいて。巳影さんと合流できたら連絡してね」

「もちろん!」

 そう言ってくれるから、明莉も明るく答えられた。

 やがて美花は出勤していき、明莉はそわそわしながら九時を待った。

 そして巳影から『タクシーに乗ったから、あと三十分ほどだ』と連絡が来る。

 よって二十分ほど待ってから、すぐに出迎えられるように、美花の部屋を出て、一階へ向かった。