家も仕事も失いましたが、一夜の恋で授かったお腹の子ごと若手社長に溺愛されています

 明莉の胸は、また大きく跳ねたし、今度は一気に熱くなった。

 こういう受け止め方をしてくれる彼であることに、強い喜びが溢れる。

「うん……! ありがとう!」

 気が引けていた気持ちは、巳影のこの受け止めですっかりなくなった。

 お腹のこの子はきっと、この形に関係が収まるのだとわかって、自分たちの元へやってきてくれたのだ。

 二人に大きな愛をくれるために……。

「これからは明莉だけじゃなく、お腹のこの子も愛せるんだな。なによりの幸せだよ」

 巳影はまた噛みしめる声で言い、改めて明莉の背中を抱き寄せた。

 今度はやわらかく、守るように抱きしめる。

 明莉は喜びで熱くなった胸を抱えながら、そんな巳影に体を寄せた。

「ありがとう。私も……幸せ」

 巳影の腕の中で、小さく呟く。

 でも巳影の耳と、それから心の中にしっかり届いただろう。