男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。


ホームルームが終わると、先生は私を廊下へ呼び出した。


担「月城。ちょっと来い」

私は無言で頷いて、教室を出る。

廊下には春の光が差し込んでいて、眩しかった。


先生は歩きながら、周りに誰もいないことを確認した。

そして、声を落として話し始めた。


担「……今日、疲れただろ。大丈夫か?」

その言葉だけで、喉が詰まりそうになる。


優しさが怖い。

優しくされると、何かを求められる気がしてしまう。



『平気です』