「あっちーー…。」


そう零したのはクラスで一番人気の翔《かける》くん。


せっせと大量の水のペットボトルが入った籠を持ち運ぶ私。


近くにいた部員順に配っていくーー。

翔くんはまだ余力があるのか、準備体操中ーー。


残り一本となったペットボトルを右手に左手は空の籠を持っていつ渡そうか機会を探っているとーー。


クラスNo.2の色《しき》君がタイムアップーー。なだらかな階段に配置されたようなファンの席からは歓声がー。もたつく肝心の私は戦力外。意識が他に逸らされたーー。


翔くんはもう次走る番だ。肝心なとこで躓くわたしは自分で自分にデコピンした。


視界に入っていないのか、もう走ってるーー。さすがNo.1。歓声とシンクロさせるような駆け足。毛先から汗が光って見えて目立つ。


ポツンと取り残された私は邪魔といわんばかりに居場所取ってくるメンバー達。

やっぱ邪魔だよね。わたしなんて居たって迷惑なだけーー。

時間が過ぎる余りのペットボトルは部倉庫内でひっそり佇んでいたーー。