王子様は好きって伝えたい


私の彼氏になりたいってこと…?

いや、そんな勘違いはしてはいけない。

そんなわけない。


「架乃ちゃん、彼氏いる感じ?」

「…いないですよ」

「じゃあ俺と付き合お!」


なんとも簡単に言ってくれた。

目黒先輩の彼女?

女子からの目の敵にされるだけだ。

隠れて恋焦がれてるだけで良いのに。


「何でですか」

「架乃ちゃんが可愛くて好きだから」


平凡顔のどこが可愛いんだ…?


「周りに私より可愛い子いっぱいいるじゃないですか」

「アリーナ席の子より、ずっとずっと可愛いよ」


私はムムムという顔をした。


「架乃ちゃんは、俺のこと好き?」


私の前に立って、目線を合わせて言ってきた。

綺麗な顔が、目の前に。

つい顔が火照る。


「あはは、照れてる」

「違っ…」

「俺の目見て」


無理っ!

顔を赤くしたまま思わず目を伏せる。


「今まで俺とまともに目合わせてくれなかったし、まともに笑顔見せてくれなかった」

「それは…」

「ねえ、俺が笑顔にさせていい?彼氏として」

「えっと…」

「好きって顔して、こっち見つめてほしい。好きでたまらないって愛おしげに見つめてほしい。2人の時間は1番幸せだって思ってほしい」