伝えたいね、好きって。


放課後。

いつも目黒先輩に取り巻いてる女子達が昇降口にいる。

完全スタンバイ状態。

アリーナ席で、目黒先輩を見るために。


今日は帰ろう。

目黒先輩には悪いけど。

この取り巻きの前で、今日はこの子と2人で帰るから!なんて彼が言いようもんなら、私はどうなるものか分からない。


昇降口を出て、校庭に足を伸ばした。


「あ!待って架乃ちゃん!」


最悪なタイミング。

紛れもなく目黒先輩の声。


「遅くなってごめんって、一緒に帰る約束したじゃんー」


取り巻きの子達には見向きもせず、校庭に走ってきた。


「えー?私達と帰らないの?」

「今日はごめん!あの子と約束してるから」

「ふーん」


怖いって。取り巻き怖いって。


「先輩との約束すっぽかすなんて、後輩として良くないぞー」

「すみません」

「いいよ、怖かったんでしょ。アリーナ席の子達」

「…まあ」


目黒先輩と2人でいる所をあまり見られたくないのもある。

こんなキラキラオーラを放つ先輩と、平凡な私。

釣り合わなくて、恥ずかしくなる。


「どこか寄りたい所、ある?」

「特には」

「そっか…じゃあ、手繋いでいい?」


突拍子もないことを言われた。


「彼女としてください」

「俺彼女募集中。えー、架乃ちゃんじゃだめ?」