王子様は好きって伝えたい


帰り道。

後ろから走ってくる音が聞こえる。


「架乃ちゃん!」


目黒先輩は1人だった。


「さっきはごめん!嫌だったよね、女の子侍らせて迎えに行くとか」

「…もういいです。あの中から選べばいいじゃないですか」

「架乃ちゃんがいいんだよ…彼女にしたいのは、架乃ちゃんだけなんだ」

「私は…私は、普通の彼氏が欲しいです。一途に好きでいてくれて、不安にさせない男の子」

「俺一途だよ?」

「周りにあんな可愛い女の子いて、不安じゃないとでも?」

「え、いや…」

「1週間ももちませんでしたね。さよならです」


私は颯爽と歩を進める。

王子様と付き合えるのは、選ばれしお姫様だけ。

私じゃなかった。

涙を拭いながら、家へと足を進めた。