王子様は好きって伝えたい


昼休みになって、席でじっとしていた。

本当に目黒先輩は来るのだろうか。


5分くらい経って、女子に囲まれながらやっと目黒先輩は来た。


「ごめん遅れて。まけなかった」


心がチクンとした。


「…いいです」


私は間を通って食堂へ1人で向かった。


「架乃ちゃん、待って!」

「せんぱーい、まだ仮カノなんでしょ?いいじゃーん」

「良くないって…お願い離して」

「やーだー」


そんな、猫なで声のアリーナ席女子の声が聞こえる。

私なんか敵でも何でもない。

ああやって、いくらでも可愛い女の子なんていくらでもいる。

私じゃなくて全然いい。

私の片想いで、終わるんだよ。


食堂に着き、今日は生姜焼きだった。

唐揚げの次に好きなメニューだ。

食べていると、なんとかまいてきたらしい目黒先輩がやって来る。


「ごめん!お待たせ!」


と、当たり前のように横に座ってくる。

私は立ち上がって別の席に移動する。


「えっ」


自分を拒絶されたことのないような目黒先輩は、ビックリしていた。

声だけで分かる。


「待ってよ…」


ついてきた目黒先輩は、私を見て目を見開いた。

泣いている私に驚いていた。


「え、どうしたの?」

「先輩、嫌い!」

「へ…」


泣きながら、生姜焼きを食べた。

少ししょっぱかった。


彼女迎えに来るのに、他の女侍らせて来るなんてありえない。

私だって傷付く。