思い出のなかに






『―・・・・・!!』




ヤバいよ、目ぇ完全に開いてるよ、ガン開きだよ!!




『―・・・・ぁ・・・・』



秋斗は、何か言おうとしているらしい。


でも、酸素マスクで全く聞こえない。



「っ・・・!!」



このスキに、逃げようか―・・・・?




「・・・っ・・・・秋斗!・・・写真、置いてくね・・・!」




そう言い放ち、私は走って出て行った。



『ぁ・・・・!』



その時も、秋斗は何か言おうとしていた―・・・



気がする。