かずまくんはある夜中に







ぼくを抱きしめてこう言った。




「お母さんがね、汚いから捨てなさいって言うんだ。僕は嫌だよ。君がいなくなったら寂しいよ」





呟いた。





ぼくはしゃべれないけど聞いてたよ。





笑えないけど






泣けないけど





怒れもしないけど






胸のあたりがぎゅうっと痛くなったんだ。