光王子と月夜のシンデレラ

「未桜ちん、久しぶりね♡新菜ちゃんも初めまして」
「しいちゃん!急なのにありがとうございます!」
「いいのよ。むしろ楽しみだわぁ、セーラー服なんて」

ハロウィンの今日、久々にしいちゃんのアトリエに、新菜ちゃんを連れて訪れている。
例によって変装するのだけれど、今回はセーラー服。

というのも、山手エリアにあるベリー中学校でパンプキンハントというイベントが開催されていて、いつもの5人でこれに参加するのだ。
この学校の制服であるセーラー服をしいちゃんが用意してくれていたので、それに着替えている。

パンプキンハントとは、ハロウィンにちなんで、校内に隠されたカボチャの置物を見つけるという、学校主催のイベントらしい。
一般参加も可能で学校に自由に出入りできる。

一般参加OKなのに、わざわざ制服を着るというのは……クエストのためである。

成沢くんがクエスト用の情報収集をしていたら、ベリー中学校で何かを偽物にすり替えるという情報をゲットしたようで。
学校に出入りする絶好のチャンスとのことで、このイベントに参加することになった。

「でもクエストだからって、一般参加OKなら制服着る必要ないじゃない?」
「うん、けれど今宮くんが、学校内の色々なところを怪しまれずに歩き回るのには、制服を着て生徒のフリした方がいいんじゃないかって」
「なるほどねぇ♡」
「あっでもね、しいちゃん」

新菜ちゃんがしいちゃんのそばへ寄る。

「私的には今宮くんが、未桜のセーラー服見たいだけだと思うんだよね」
「あらっ!2人今どんな感じなの♡」
「まだ付き合ってないけど……時間の問題かも」
「いや~ん、もう♡なっちゃんも随分大人になったのね」

2人で楽しそうにコソコソ話している。
確かに……何となくしいちゃんと新菜ちゃんは合いそうな気がする。

「はいっ!2人とも完成よ♡」
「わぁ~しいちゃんありがとう!」

一応変装っぽくなるようにと、新菜ちゃんはポニーテールで、私はおさげの三つ編み。
2人とも普段は髪を下ろしているから新鮮だ。

「さて、いってらっしゃい。気を付けてね♡」