兄のアイドルグループの自分の推しを推していたらその推しに溺愛された

私穂高舞は新たな高校生活に幕を開けていた。

ー キーンコーンカーンコーン ー

お昼休みのチャイムがなる。

長い授業が終わり、教室で机をくっ付けて友達の桜と香里と弁当タイムだ。

私の弁当はファンからしたらとてもずるい弁当だ。

何故ならお兄ちゃんが作ってくれたから。

蓋を開ければ唐揚げや野菜などが色とりどりに並び1口食べればほっぺたが落ちるほど美味しい。

兄の料理スキルは私でも敵わない。

「それ舞の弁当?」

「自分で作ったの?」

げっ…… めんどくさい事になったらゴリゴリだしな。

「お兄ちゃんが作ってくれたよ。でもあげないからね。」

「えー1個ぐらいちょうだいよー」

「あげないって言ったらあげないからね!」

「それはおいといてさ見て最近発売されたfireworksのキーホルダー買っちゃった!」

桜が自慢げに咲君のキーホルダーを見せてきた。

「それ私も持ってるよ」

「えっ推しじゃないよね。なんでなんで?」

兄だからとは言えないし困ったものだ。

「弟がくれたんだ」

「優しい弟やん」

なんて言われて本当は優しくないのになんて思ってたら学校が終わった。

気 づけばあっという間に下校時刻。

「一緒に帰ろ」

とは言われたけどバレたらヤバいから断った。

やっと家に帰れる。そう思いながら玄関を開ける。

目の前には推しがいる。


【゙推じがいる】


私は自分の目を疑った。

目の前に国宝級の顔をした男がいるから。

推しが私の事に気づいたのか

「こっ…こんにちは」

そう言ってリビングに消えていく

推しにそう言われた。

何故だろう時間が止まって見える。

「ねぇおっ女の人が居たんだけど……」

とリビングから聞こえてきた。

「そうだった今頃帰ってくるのか。言ってなかったなそいつ俺の妹。」

やっぱり違う、と私は心の中で推しが居たことを全否定しながらリビングのドアを開けた

「ただいまー」

やっぱり゙推じが居た。

バタンとドアを閉める。

推しがいたことを自覚する。

ありえない。
ファンからしたら宝物のような時間だし。

てゆーかまず家に帰ってきたら推しがいるって何?ファンにとっては1番嬉しいことじゃない。

ガチャ

お兄ちゃんがリビングのドアを開けた。

「ごめん今メンバー連れてきてた。」

お兄ちゃんの奥に推しが見える。

とてもオドオドしていて可愛らしい。

「こっちこい」

兄に連れられてリビングに入らされる。

「こいつ妹の穂高舞高一」

推しに自己紹介なんて明日死んでもいいぐらいだった。