これは果たして恋なのか。

───本性だしたな?

ばちっ、と視線が合う。睨むと、相手も睨み返してきた。私はにっこり笑って反撃(小声)する。

「そっちこそ随分可愛子ぶってんのね。何?”姉さん”て。笑っちゃうわ」

「俺はそっちの方が楽だからやってんの。お前のは周りの好感度上げだろ?大変デスネー笑」

「あら、楽なの?なら家でもお姉様と呼んでくれて構わないのに」

「楽ってそういうことじゃねえよ。てか勝手にグレードアップさせようとすんな。」

互いに無言になって睨み合う。
そう。わたしたちは仲が悪い。
 お父さんとお母さんのために家や学校では程よく仲良しアピールするものの、二人になればこれだ。別にお互い嫌いな訳ではないのは分かっているが、どうも反りが合わない。
 出会った当初は今よりずっと仲良しだったのだが。

第二次姉弟大戦を繰り広げようと口を開いたところで、我に返る。

───ここ学校だった。

…バレてないよね?
幸い周りには聞こえていなかったようだ。危ない。小声で良かった。二人とも本性は知られたくないのだ。ため息をついて、蒼が言う。

「ま、そういうことで」
「うん、そゆことで、ね」

私たちはにっこり笑顔を作って別れた。