これは果たして恋なのか。

道を歩く。茶色いローファーがコツコツ音を立てる。

 背筋を伸ばす。みんなが私を見ている。
 隣の弟がチラリとわたしの方を見て、溜息をついた。それを黙殺し、笑顔を作って息を吸う。

「みなさん、おはようございます!」

「…き、」
生徒が頬を染め…

「きゃああああ!」

叫んだ。
今日の王子様挨拶も成功だ。

「雛菊様が挨拶してくれた〜!素っ気ない蒼様も素敵…!」
「雛菊様、蒼様、凛々しい!ご尊顔が美しすぎます!」
「一生推します!将来職場まで追いかけます~!!!」

ちょっと怖いかも…。わたしは思わず苦笑した。