赤染くんと、リカコと仲直りするための計画をたててから一週間。
リカコが、お仕事を終えて学校に登校してきた。
教室に入ってきたリカコは、私と目があうとぷいとそっぽを向く。
まだ、怒っているみたい。それも、かなり。
ほかのクラスメイトの女の子たちが、リカコを囲む。
「リカコ~! この前の番組みたよ! おもしろかった!」
「私も!」
ちらちらと、不思議そうに私を見る子もいる。いつもならすぐ会話に加わるか自分の席で本を読んでいる私が、遠くからじーーっと見ているんだもん。なんか、怖いよね……。
でも、リカコは背を向けたまま私を見ようともしない。
ま、負けない! ぜったい仲直りするんだから!
私は、とっても緊張していた。せっかく赤染くんが考えてくれた作戦だもん。私のせいでミスできない。
みんながいる前では、言いにくいから、ひとりになったところを狙おう。
私は自分の席から、ただリカコの後ろ姿をじーっと見つめた……。
リカコはわざとひとりにならないようにしているのか、休み時間のたびにクラスメイトのいろんな子に話しかけていた。
そんなに私と話したくない!?
だいぶ、落ち込む。けど、私が悪いんだもん。
放課後。リカコは同じ方向に帰る子と下校していた。
でも、私は知っている。あの子はあのコンビニで、もうひとりの子はその先の交差点でリカコとは別方向になる。
その先で、リカコをつかまえる!
こそこそと、探偵のように尾行する。バレたら、ダッシュで逃げられてしまいそうだからね。
予定通り、リカコがひとりになるタイミングがやってきた。
よぉし、今だ!
私は、走って近づき、リカコの前に立ちふさがる。ばーんと、両手を広げて。
「ちょっと待って!」
「わ、びっくりした!」
心底驚いたようで、リカコは目を丸くして私を見た。
「な、なに?」
よほど心臓がびっくりしたのか、手で胸をおさえている。あ、私と同じ仕草だと思うと、なんだかうれしかった。
「これを、受け取って」
私は手にしていた封筒からカラリスのライブチケットを取り出して、リカコに差し出した。関係者用のチケットだから「御招待」っていうスタンプがおされているんだよ。
赤染くんが、チケットを二枚用意してくれたの。
「カラリス……って、え、どういうこと?」
「今度の土曜日、あいているって言ってたよね。いっしょに行こう」
「……」
リカコは、黙ってチケットを見ていた。わけがわからないよね、物語の中のアイドルグループのライブだなんて。
「私と口きいてくれなくてもいいけど、その日だけは私に時間をください」
「……」
リカコは無言でチケットを見つめている。怖いけど、伝えなきゃ。
「土曜日の昼一時に、私の家に来て。来てくれたらきっと……仲直りできると思う」
リアクションが怖くて、私はリカコの顔も見ずにそのまま走って家に帰った。
来て、くれるかな……。
赤染くんは言った。
『リカコちゃんを連れてきてくれたら、俺たちがふたりを仲直りさせる』
どうやって……という思いもあるけど、赤染くんならきっと悪いようにはしないと思う。
赤染くんを、信じよう。
リカコが、お仕事を終えて学校に登校してきた。
教室に入ってきたリカコは、私と目があうとぷいとそっぽを向く。
まだ、怒っているみたい。それも、かなり。
ほかのクラスメイトの女の子たちが、リカコを囲む。
「リカコ~! この前の番組みたよ! おもしろかった!」
「私も!」
ちらちらと、不思議そうに私を見る子もいる。いつもならすぐ会話に加わるか自分の席で本を読んでいる私が、遠くからじーーっと見ているんだもん。なんか、怖いよね……。
でも、リカコは背を向けたまま私を見ようともしない。
ま、負けない! ぜったい仲直りするんだから!
私は、とっても緊張していた。せっかく赤染くんが考えてくれた作戦だもん。私のせいでミスできない。
みんながいる前では、言いにくいから、ひとりになったところを狙おう。
私は自分の席から、ただリカコの後ろ姿をじーっと見つめた……。
リカコはわざとひとりにならないようにしているのか、休み時間のたびにクラスメイトのいろんな子に話しかけていた。
そんなに私と話したくない!?
だいぶ、落ち込む。けど、私が悪いんだもん。
放課後。リカコは同じ方向に帰る子と下校していた。
でも、私は知っている。あの子はあのコンビニで、もうひとりの子はその先の交差点でリカコとは別方向になる。
その先で、リカコをつかまえる!
こそこそと、探偵のように尾行する。バレたら、ダッシュで逃げられてしまいそうだからね。
予定通り、リカコがひとりになるタイミングがやってきた。
よぉし、今だ!
私は、走って近づき、リカコの前に立ちふさがる。ばーんと、両手を広げて。
「ちょっと待って!」
「わ、びっくりした!」
心底驚いたようで、リカコは目を丸くして私を見た。
「な、なに?」
よほど心臓がびっくりしたのか、手で胸をおさえている。あ、私と同じ仕草だと思うと、なんだかうれしかった。
「これを、受け取って」
私は手にしていた封筒からカラリスのライブチケットを取り出して、リカコに差し出した。関係者用のチケットだから「御招待」っていうスタンプがおされているんだよ。
赤染くんが、チケットを二枚用意してくれたの。
「カラリス……って、え、どういうこと?」
「今度の土曜日、あいているって言ってたよね。いっしょに行こう」
「……」
リカコは、黙ってチケットを見ていた。わけがわからないよね、物語の中のアイドルグループのライブだなんて。
「私と口きいてくれなくてもいいけど、その日だけは私に時間をください」
「……」
リカコは無言でチケットを見つめている。怖いけど、伝えなきゃ。
「土曜日の昼一時に、私の家に来て。来てくれたらきっと……仲直りできると思う」
リアクションが怖くて、私はリカコの顔も見ずにそのまま走って家に帰った。
来て、くれるかな……。
赤染くんは言った。
『リカコちゃんを連れてきてくれたら、俺たちがふたりを仲直りさせる』
どうやって……という思いもあるけど、赤染くんならきっと悪いようにはしないと思う。
赤染くんを、信じよう。


