敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「副社長はどうしてチーフのことをばらしてしまったんです?同級生なのにひどい人ですね」

「それでいいんだ。万一の時はそうしてくれと言ってあった。本当のことだし、佐山が標的にされたら大変だ」

「チーフ、まさか……」
 
「いいか、今後も何か聞かれたら俺の名を出せよ」

「そんな!チーフは約束を破ってません!記事にしてませんよね?私も書いてません」

「まあ、そうだけどな」
 
「どうしてあっちはこんな卑怯なことをするんですか」

「俺は世間に知らせるより、氷室商事を使って晴海内部で自浄させようとしたんだ」

「……え?」

「だが失敗した。案の定後先考えず手を出してきた。隠ぺいしたいのだろう」

「チーフ!」

「もう警察沙汰だし、脅迫文もきていて車のナンバーや証拠もある。捕まるのは時間の問題だ」

「そういう問題じゃありませんよ。どうして外出してたんです?私じゃなくてチーフこそ……」

「海江田といるうちは攻撃してこない。ひとりのときだけ注意していたんだけど、この程度でよかった」

「何を言ってるんですか!チーフが死んだりしたら……私生きていられません」