敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「僕の部下です」

「すみませんが、すぐに入ってドアを閉めてください」

「あ、はい……」

 雪は警察官の指示にすぐに従った。

 ドアが閉まると、警官はすぐにチーフへ続きを話し始めた。

「退院後は警護させていただきますが、くれぐれも身辺にはお気を付け下さい」

「はい。会社のほうはこの怪我ですし、しばらく僕は出社できないと思います」

 警察官は敬礼して入れ違いに出て行った。雪は驚いて扉を開けたままでベッドへ走り寄った。

「チーフ!どういうことですか?脅迫文って、何ですか、それ!」

「落ち着け、佐山」

「チーフは誰かに押されて怪我したんですか?!」

「静かにしてください!」

 看護師さんが顔を見せた。

「……あ、すみません……」

 病院なのに大声で騒いでしまった。

「警察から言われたので防犯のために鍵を閉めます」

 看護師さんが扉の鍵を閉めていなくなった。

「チーフ。どういうことですか?」

 雪がかみつくように聞いたので、高原はため息をついた。

 そして座れと指で椅子を指した。

「どこから聞いていた?」

「横断歩道で押されたというところからです」