敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「怒らないであげて。僕が無理に聞き出した。取材が決まってから様子が変だったから何かあると思ってさ」

「すまない、雪」

「うわあ、福原そういう顔するんだ。雪ちゃんっていうのか。可愛いね」

「え、え、あの……!」

「副社長!仕事をしてください!」

 真司が大きな声を出した。

「仕事してるじゃないか。絶賛インタビュー中だ。逆インタビューも悪くない」

「副社長、脅かさないでください」

 私はどきどきしてしまい、胸を抑えた。

「秘密を聞いたから、ひとつ僕からも佐山さんに秘密を教えておく」

「なんでしょう?」

「高原君と僕は高校の同級生だよ」

「……え?!」

「やっぱり知らなかったんだ。君は彼の一番弟子と聞いている」

「一番はどうかわかりませんが、とりあえず弟子のひとりです」

「レコーダーを切ってくれる?」

 副社長が手元のレコーダーを指さした。内密のはなしだろう。すぐに切った。

 おそらく、チーフがらみのことだろう。想像がついていた。

「なんでしょうか?」

「この表は高原君の名前で三日前、親展で僕宛に送られてきた」