敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「弟さんって確か俊樹さんですよね?有名な営業部長で他の会社で役員をやられていた」

「そうだよ。それで、俊樹が軍師には主が必要で兄貴しかいないと言うわけ」

「それっていつ頃言われたんですか?」

「あいつが一年生、僕は三年生」

「弟さんは一年生?すごいですね」

「まあね。それで僕は小学三年生で跡を継ぐ決心をした。今でも少し俳優に憧れてるけどね」

 面白い副社長。今日は生い立ちやプライベートが中心だが、少しだけ仕事に触れた。

「そう、仕事の組み立て方については秘書である妻に任せっぱなしだったけど、今は福原に任せてる」

「はい。未熟ですが、何とか慣れてきました」

「僕のスケジューリングは特徴がある。あとで福原に聞いて記事にするといい」

「いいんですか?」

「ああ。記事にしていい部分は福原に指示してあるから心配ないよ」

「ありがとうございます」

 そういう特別な部分を記事にできるのは嬉しい。

 副社長、最初だからか私に随分気を遣ってくれている。

 どうしてだろう?

「佐山さんが担当に決まって嬉しかったよ」

「え?」