敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「それで、雪を紹介に行きたいんだ。近いうち時間を取ってくれないか」

「わかりました。お父さんの予定を聞いてみるわね。あなたもあちらにご挨拶行くならきちんとね」

「はい、はい。母さんさ、俺をいくつだと思ってる?」

「えっと……いくつだっけ?」

「もういい。じゃあ、父さんによろしく」

「はい。あ、おめでとう、透。よかったわね」

 プチリと電話が切れた。母を見てるせいで奈美を甘やかしてしまった。

 しかし、まさか雪に接触していたとは思わなかった。

 * * *

 翌朝、俺は雪を問いただした。

「色々隠していたので、どこから話したらいいのか……」

「雪、一体何を隠してたんだ」

「三年前、私がめまいを起こした時、彼女が訪ねてきたのを覚えてますか?」

 驚いた。どうして知ってる?

「話声で目が覚めて、本当に驚いたんです。チーフが呼び捨てで話す女性がいた」

「どうして聞かないんだ」

「私は小西さんと違って勇気がないんです」

「あいつのは勇気と違うぞ。思ったことを口にしてるだけ。考えてるとは思えない」

「……そんなひどい……」