敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です


 今日は事件以来、久しぶりの有休。

 高原は朝から仕事にでかけた。午後は大学だと言っていた。

 雪は昨日高原に抱きつぶされて、昼まで寝ていた。

 昼過ぎに音がして目が覚めた。何故か目の前に高原がいる。

「あれ、午後から大学でしたよね?忘れものですか?」

「いや、違う。雪、明日誕生日だそうだな」

 びっくりした。責めるような目。

 これはまずい。

 目を反らした。

 彼が調べていたとは思えない。これは誰かに聞かされたのかな。

「誰に聞いたんですか?」

「午前中、野暮用で氷室に会った。秘書にカマをかけられてね」

「ええ?!」

「俺が雪の誕生日を忘れているのがばれた。しかも、横に氷室もいて大笑いされた」

「ええー!」

「確認を怠っていた俺も悪いが、お前の元カレは性格が悪すぎる」

「気にしないでください。お互い忙しかったし、ほら、この仕事に記念日はタブーです」

 じろりと雪を見た。

「ところで雪の明日の予定はどうなっている」

「取材が二件、あとチーム内の打ち合わせがあります」

「最初から自分の誕生日を無視して仕事を入れていたんだろう?」