敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「死ぬかと思ったってまた言うのか?これでも柔道をやっていたから大丈夫なんだ」

「それは背負い投げを見てわかりましたが、相手も強かったらどうする気なんです」

「その時は、まあ、逃げる……」

「逃げられなかったらどうする気です?死んじゃうかもしれないんですよ!」

「そう怒るな。こういった対処法をきちんと教えていなかったから、俺が守るしかないんだよ」

「チーフ……」

「護身術より記事の書き方だな。今回は雪の集大成だと思っていたから口を出さなかった」

「こうなる可能性を考えないといけなかったんですね……」

「そういうこと。次回からリスク管理をしながら書く方法を教える」

「次回からって……」

「また怪我もしたし、特別にしばらく雪の上司に戻ろうか。足りない部分を指導してやるよ」

「本当ですか?」

「何を嬉しそうにしてるんだ?仕事に関しては優しくしないからな」

「……いいですよ、別に」

「ほう、言ったな」

「最近甘やかされすぎて、なんだか現実味がなくて」

「は?」

「私の好きだった人ってこんなだったかなって思ったりして……」