敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です


「そういうことか。佐藤記者について少しジャーナルの知り合いに探りを入れてみるよ」

「ありがとうございます」

「まさか、何かしかけてくるとでも?」

「訴訟内容にもよりますが、ジャーナルが彼を見放したりすると危ないかもしれないです」

 本部長も気づいたようだ。

 長年問題児の俺を課長として抱えていたからか、誰よりこういうことに免疫がある。

「彼女の警備は氷室の紹介で手配済みです。本人にはまだ伏せておいてください」

「はぁ、お前ときたら、彼女のこととなると本当に過保護というか、なんというか……」

「佐貫本部長。どうぞお願いします。忙しいのにこれ以上ストレスを与えたくないんです」

「高原がそんな顔をするようになったとは……わかった。すぐに手配するよ」

 俺の悪い予感が当たらないように祈るばかりだった。