敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です


 小西リーダーには先週昇格祝いとして飲みに連れて行ってもらった。

 そして、ようやくチーフと交際を始めたことを報告した。

 怒られるかなとびくびくしていた。ところが嬉しそうだった。

 拍子抜けした。

「やっとか。おめでとう」

「え?」

「言ってなかったけどさ、チーフの子供が欲しいって言ったとき、彼は最後こう言ったの」

『俺の子供を産んでほしい奴は決まってる。悪いな』

「えー!それって誰?!」

「あのお嬢様じゃないのはわかってた。そうなると、佐山ぐらいしか思い浮かばない」

「どうして誰なのか聞かなかったんです?」

「教えてくれないけど笑ってた。私の知ってる人だってピンと来た」

「私じゃないかもしれない。そこは佐山さんらしく最後まで聞いてほしかった」

 ポンと背中を叩かれた。

「問題は結婚しないで子供だけ作ろうとしているかもしれないってとこだよ」

「え?」

「恋愛を遠ざけるどころか、結婚も遠ざけてるじゃない」

「……確かにそうでした」

「例の彼女とのことだって決着してないからスポンサーの話がきてるんだよ」