敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

 部長室へ入った彼は、部長としばらく打ち合わせをしていた。

 しばらくして、チームの全員を部長室へ集めた。

 佐貫部長が話し出した。

「高原も戻ってきたので、来期のこのチームについて少し話がある」

「はい」

 全員が返事をした。

「前から話していた通り、私は新年度から本部長職になる。現場仕事を離れる」

「はい」

「それと、高原だがチームリーダーを卒業して、私より偉い常務になる予定だ」

「えー!」「すごい」「飛び級ですか?」

「高原は記者を続けながら、大学の非常勤講師に就任する」

「ええー!」「な、なんですかそれ?」「ひー、すごい」

 大騒ぎになった。

「静かに……」

 パンパンと手を叩いたチーフが皆を見わたした。

「皆、今までこんな俺によくついてきてくれた。本当にありがとう。今後このチームのリーダーは佐山になる」

 高原が雪をじっと見た。寂しい。でも、期待に応えたい。複雑な気持ちだった。

「……はい、頑張ります」

「キャー!やった、おめでとうございます」

 成美が大声を出した。海江田がやっぱりと言った。