敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「正直親しくはないようです。でもお互いを認めあっていて、ライバルみたいな関係だったのかもしれません」

 だって、勉強も女子生徒への人気も同じくらいだったと力説していた。変な副社長。

「あの人がライバルとはさすが高原。あいつには連絡しておいた。早めの診療を受けてくると言っていた」

「無理しなくてもいいのに……」

「佐山が心配なんだってさ。俺がいるから大丈夫だって言ったのに、相変わらず過保護。この先が思いやられる」

 一時間後、周囲の雰囲気が変わった。皆が顔をあげて入り口を見てる。

 部長も目を丸くして、そちらにかけよった。

「高原、早かったな。松葉杖は取れたのか?」

「ええ、おかげさまで無事治りました」

 振り向くとそこにはチーフがいた。

「皆、忙しいのに迷惑をかけて悪かった」

 チーフはパーテーションによりかかったまま深く頭を下げた。皆、立ち上がってチーフの側へ行って迎えた。

「チーフ大丈夫ですか?」
「完全復帰おめでとうございます!」
「新人さんが来ているので紹介しますよ」

 やっとチーフがチームに戻ってきた。

 でも、直属部下はあとひと月だ。