敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

 これをきっかけに氷室商事の特集を私にしてもらえないかと言われたのだ。

 報告したら、部長も大喜びだった。乗り気で上に申請をすぐにあげてしまった。

 しかし、課題は私にあった。それには、私の準備期間、つまり勉強が必要だった。

 そのため、副社長には少し時間を下さいと昨日連絡したのだ。

 数年前からの業績や特徴などを洗いなおそうと思っていたところだった。

 担当になる前の段階でやっておくべきことだと言われたらどうしよう。

「いや。どうやら私に話があるようだ。晴海の事件も含めてね」

「本当ですか?それなら私に会わなくても……」

「厳密には佐山とできれば高原にも会いたいと言われたんだ」

「え?」

「高原は今日病院が終わったら来ると言っていたので、夕方くらいかもしれないと伝えたんだ」

「そういえば、副社長はチーフのお見舞いに行きたかったけれど、危険だからと周囲から止められていたそうです」

「そうだろうな。電話しかしてないから顔を見たいと言っていた。あの二人、どういう関係なんだ?」