敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「実は一年前に中途採用の女性に告白したがフラれたんだ」

「信じらんない……」

「そういう雪は好きな奴もいなかったのか?」

 雪はため息をついた。

「あの頃より忙しいのよ」

 真司はじいっと雪を見た。

「何?」

「あの頃より綺麗になったのはどうしてだ?ちょっとむかつくし、意外だ」

「あなたこそ、あの頃より立派になってるじゃない。ちょっとむかつくし、意外ね」

「あはは……」

「ふふふ……」

「なあ、雪。今ならお互い肩ひじ張らずつき合えるような気がしないか?」

「……え?」

「俺達もう一度やり直さないか?副社長から雪のような才色兼備と別れるなんて馬鹿だと言われたよ」

「……」

「仕事が理由で別れを告げられたなら、支えてやるのが男だと言われてさ。言われてみればその通りだったなと思った」

 雪は正直驚いた。

 別れて三年近く、お互い連絡も取らない関係だった。

 友人に戻りたいと言ったが、友人にも戻れなかった。

 真司の気持ちがずっと自分にあったとは思えない。他の人に告白したとさっき言っていたくらいだ。