敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

「正直、連絡が来た時は怖かった。俺の寿命は確実に数年縮んだ」

「でも、脅迫があったなんて知りませんでした。どうして教えてくれなかったんです?知っていたら私だって……」

 恨みがましげに雪が言うと、部長は頭を左右に振った。

「俺の心配の種を増やそうというのか?冗談じゃない。社長がお前のことも心配して、あの時から外出禁止を決めたんだ」

「そんな!」

「いいか、とりあえず事件になったのであっちも大人しくはなるだろう。捜査されれば身バレする可能性が高いからな。でもまだ注意したほうがいい」

「事件になったので、警察が張り込んで見てくれるそうです。家の周りや佐山の周辺も頼んであります」

「佐山、だからって安心するなよ」

「はい」

 部長が私の目を見た。高原は仕事のことを部長と話し合った。

「高原、お前じゃないとまずい仕事以外は俺も含めてある程度他へ調整する。とにかく身体を休ませろ。それでなくても忙しすぎたからいい休みだと思え」

「はい、ご迷惑をおかけします」

「佐山の取材や下準備は林にやらせる。それと、急遽新人を中途採用でとることにした」

「わあ、本当ですか?」