敏腕記者の怪我は溺愛の始まり~そんな昇格結構です

 チーフに任せるのが、社内的にも文句が出ないというのはわかっていた。

「さてと……じゃあ、退院しようか」

「え?」

「事情聴取もあるし、しょうがなく部屋にいた。相変わらず骨折は痛い」

「相変わらずって何ですか?まさか、何回も?」

「そうだな、二回目、いや、三回目?」

「まさか、こういうことが前にもあったんじゃないでしょうね?」

「さて、どうだったかな。とりあえず看護婦を呼んでこの点滴をなんとかしよう」

「……無理はしないでください」

 チーフの荷物を持って先に会計へ向かった。労災扱いにしてもらう。

 警官が私達を保護しながらマンションへ送ってくれた。事態の深刻さがよくわかった。

「先ほど確認致しましたが、犯人か、あるいは犯人に犯行を指示した人間はすぐに見つかりそうです」

「そうですか」

 パトカーで説明してくれた。

「脅迫文も、証拠もあります。それと、高原さんのおっしゃっていた元会長に連絡がつきました」

「早かったですね」

「彼は大変心配されてました。任せてほしいとおっしゃってました。こちらは事故の捜査に入っています」