この二枚の紙を手に入れるためにリュオンは王都に赴き、国王に直談判して満身創痍になった。
リュオンだけではない、エンドリーネ伯爵夫妻にも苦労を掛けたはずだ。
一から戸籍を作るために知恵を絞り、あらゆる伝手を使い、水面下でどれだけ骨を折ってくれたことか。
「………馬鹿。リュオンは本当に馬鹿よ……私のために、なんでそこまでするの……受けた恩が大きすぎて、とても返せないじゃないの……」
大粒の涙がぽろぽろ零れる。
「恩を売りたいわけじゃない」
泣きじゃくる私を見てリュオンは立ち上がり、私を抱きしめた。
彼の身体からは血と消毒液の香りがする。
「やりたいからやってるだけだ。だから、セラは気にしなくていい。少しでもセラのためになると思ったらおれはなんでもやる。――やらずにはいられないんだ」
リュオンだけではない、エンドリーネ伯爵夫妻にも苦労を掛けたはずだ。
一から戸籍を作るために知恵を絞り、あらゆる伝手を使い、水面下でどれだけ骨を折ってくれたことか。
「………馬鹿。リュオンは本当に馬鹿よ……私のために、なんでそこまでするの……受けた恩が大きすぎて、とても返せないじゃないの……」
大粒の涙がぽろぽろ零れる。
「恩を売りたいわけじゃない」
泣きじゃくる私を見てリュオンは立ち上がり、私を抱きしめた。
彼の身体からは血と消毒液の香りがする。
「やりたいからやってるだけだ。だから、セラは気にしなくていい。少しでもセラのためになると思ったらおれはなんでもやる。――やらずにはいられないんだ」

